ロシアとウクライナ、相手側の責任主張 輸送機墜落問題
捕虜となっていたウクライナ兵を乗せたとされるロシア軍の輸送機が墜落した問題をめぐり、ロシアとウクライナは26日も、相手側の責任だとする主張を繰り広げました。
24日、ベルゴロド州でロシア軍の輸送機が墜落した件をめぐっては、ロシア側はウクライナによる撃墜だとして、「乗っていたウクライナ軍の捕虜65人を含む74人が死亡した」と発表する一方、ウクライナ側は捕虜が乗っていたかどうかは確認中だと主張しています。
ロシア捜査委員会は26日、新たな調査結果とする情報をSNSに投稿し、犠牲者の遺体の一部に、ウクライナの治安組織「アゾフ連隊」の戦闘員が施す特徴的な入れ墨がみられたとして、映像を公開しました。また、レーダーの情報などから、輸送機を狙った地対空ミサイルはウクライナ・ハルキウ州の村にあったとして、“ウクライナが撃墜した”との主張を展開しました。
これに対し、ウクライナ軍の報道官は26日、ウクライナメディア「ウニアン」の取材に答え、「墜落がウクライナ軍によるものかは確認できていない」と述べました。ロシアが捕虜交換について国際赤十字に伝えていなかったことや、搭乗予定だったロシア政府関係者2人が最終的に乗らなかったことなどの点を挙げ、「情報が隠ぺいされている」との見方を示しました。この墜落をめぐっては、ウクライナ側が国際的な調査を求めています。
写真:ロシア捜査委員会