ロシア・ベルゴロド州で24日、ウクライナ軍の捕虜を乗せたロシア軍機が墜落し、乗っていた74人全員が死亡しました。ロシア・ウクライナ双方が互いを強く非難しています。

ロシア国防省によりますと、ウクライナと国境を接するベルゴロド州で24日午前、ロシア軍の輸送機・イリューシン76型機が墜落しました。輸送機には、捕虜となっていたウクライナ軍の兵士65人とロシア当局の担当者3人、乗組員6人のあわせて74人が乗っていて、全員、死亡したということです。

24日午後に捕虜交換が行われる予定でしたが、ロシア国防省は、レーダーでウクライナのミサイル2発が発射されるのを確認したとしています。

ロシアのラブロフ外相は24日、国連本部で会見し、輸送機の墜落はウクライナによる「テロ攻撃だ」と指摘した上で、「ウクライナ当局はプロパガンダによって隠ぺいしようとしている」と強く非難しました。

ラブロフ氏は、ウクライナ側の説明を聞くために、国連の安全保障理事会に緊急会合を要請したことを明らかにしました。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、「ロシア側は明らかにウクライナの捕虜の命や親族の感情、我々の社会の感情をもてあそんでいる」と非難し、真相究明に向け、国際社会と共同で調査を行う考えを示しました。