ガザ地区での戦闘が激しさを増す中、人質の安否への懸念がますます高まっています。エルサレムから後閑駿一記者の報告です。

エルサレムでは2時間ほど前に、ロケット弾の警報が発令され、一斉に市民がシェルターに避難するなど、一時緊迫した空気に包まれました。エルサレムにある広場には、人質となった人たちとほぼ同じ数のベッドを展示されています。中には、人質となっている赤ちゃん用のベビーベッドも展示されていて、家族と支援者らが今も集まって解放を訴えています。

また、人質の家族らが会場に集まり、犠牲者への黙とうをささげた上で、一日も早い解放を改めて訴えました。

祖母が人質になっている孫たちに話を聞くと、「祖母は高齢で体調が良くなく、薬も飲まないといけないので、本当に心配です」と話していました。ガザ地区での戦闘が激しさを増す中で、人質の安否への懸念がますます高まっている状況です。

――Q．人質の安否が心配される中で、解放に向けた交渉は進んでいるのでしょうか？

イスラエル軍は、「ガザ地区内での活動は、人質救出のために行っている」としているものの、今のところ大きな進展は見られません。

一方、ハマス側は、人質にとっているとする女性の映像を新たに公開しました。動画の中で人質とみられる女性が、ネタニヤフ首相の対応を批判しています。ハマス側が人質をめぐる交渉を有利に進めるために公開した可能性があります。

交渉の進展が見通せないまま、人質の家族や友人らは不安が募る日々を送っています。