ゼレンスキー大統領「クリミア あらゆる方法で取り返す」
ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、旧ソ連からの独立記念日に合わせたビデオメッセージで、ロシアから全土を「あらゆる方法で取り戻す」と改めて決意を表明しました。
ゼレンスキー大統領「(東部)ドンバス地方はウクライナだ。どんな手を使っても奪還する。クリミアはウクライナだ。あらゆる方法で取り返す」
ゼレンスキー大統領は、ロシアが侵攻を開始してからの半年を振り返りながら、「我々は最後まで戦う」と述べました。
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ゼレンスキー大統領は、また、国連の安全保障理事会で演説を行い、ロシア軍が占拠するザポリージャ原発で攻撃が相次いでいることについて、「ロシアは世界を原子力災害への崖っぷちに追いやっている」と非難した上で、無条件での撤退を求めました。
さらに、「ロシアは犯罪の責任を負わなければならない」と述べ、来月開幕する国連総会で、侵攻の責任を問う決議案を提出することを明らかにしました。
会合後には、ウクライナやアメリカ、日本など40か国以上が、ロシアを非難する共同声明を発表しました。
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一方、イギリスの国防省は24日、ウクライナ東部ドンバス地方での戦況について進展がほとんど見られず、ロシアは軍需品、車両、人員の不足に悩まされていると分析しました。これに対してロシアのショイグ国防相は24日、東部への攻撃は意図的に遅くしていると弁明しました。
ロシア・ショイグ国防相「(ロシア軍は)民間の死傷者をなくすために、あらゆることを行っている。攻撃のペースは遅くなるが、これは意図的にやっていることだ」
こうした中、独立記念日に合わせてウクライナを訪問したイギリスのジョンソン首相は、ゼレンスキー大統領と会談し、無人機など日本円でおよそ87億円相当の追加の軍事支援を約束したほか、アメリカのバイデン大統領も地対空ミサイルなど、これまでで最大となるおよそ4100億円相当の追加の軍事支援を発表しました。