石破首相の外交デビュー、各国受け止めは きょうは東アジアサミット出席
石破首相は11日、ASEAN=東南アジア諸国連合にアメリカ、中国なども交えた東アジアサミットに出席しています。中国やロシアも出席した会議で、石破首相は両国をけん制しました。
会議の中で石破首相は、東シナ海や南シナ海の問題をめぐり、これらの海域で活発化している中国軍などの活動について、反対や懸念を表明しました。
また、台湾についても「台湾海峡の平和と安定は国際社会などにとって重要」と中国をけん制しました。
さらに、ロシアに対しても「ウクライナ侵略は国際法の明白な違反」と述べました。
これらの問題についてはアメリカも加わり、中露との間で激論が交わされたとみられます。
――石破首相の外交デビュー、各国の受け止めは?
まず中国は、やや好意的に見えます。例えば、10日の日中会談について中国側の発表文では、石破首相が「日本は中国から離脱するつもりはない」と発言したことになっています。こうした発言をあえて紹介したのは、石破首相との間では関係の悪化に歯止めがかけられるかもという中国の期待感の表れとみられます。
また韓国メディアも、10日の尹大統領との会談を「両国関係の持続的改善に青信号を灯した」とおおむね歓迎ムードです。
他のアジアの国々も石破首相が提唱する「アジア版NATO」については、「地域の緊張を悪化させるだけ」と事前には警戒感もあったのですが、フタを開けてみるとこうした構想をいきなり持ち出すことなく、無難な滑り出しという受け止めです。