ウクライナ情勢めぐり 米露首脳が電話会談
ロシアがウクライナ国境付近に軍部隊を集結させ緊張が高まる中、アメリカのバイデン大統領とロシアのプーチン大統領が30日、電話で会談しました。ワシントンから中継です。
バイデン大統領は年末年始を過ごす地元の自宅から電話会談に臨みました。それほどウクライナをめぐって、米露関係は切迫しています。
会談は50分間行われました。ホワイトハウスによりますと、バイデン大統領は、「ウクライナに侵攻すれば、同盟国や友好国とともに断固として対応することを明確にした」ということです。アメリカ政府高官は、「経済的代償も含めた深刻な代償が伴う」として、経済制裁も示唆しながら、警告したものとみられます。
一方、ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領は「制裁は重大な過ちであり、米露関係を完全に決裂させる恐れがある」などと述べたということです。今回は、7日のオンライン会談に続く今月2度目の会談で、異例の頻度となっています。
ウクライナ情勢をめぐっては、来月9日10日に米露高官がスイスで、「戦略的安定対話」を開くほか、同じ週に緊張緩和を模索する協議が相次いで予定されています。
ワシントンの外交筋は、「ここでも平行線なら事態はいよいよ緊迫してくる」と話すなど、年明け早々にヤマ場が訪れる見通しです。