海外からの郵便でオミクロン株“感染”中国
オリンピック開催まで2週間あまりとなった北京では、オミクロン株の市中感染が確認され、緊張が高まっています。海外の郵便物からオミクロン株が見つかったとして、海外商品の購入を控えるよう市民に呼び掛ける事態にもなっています。
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厳戒態勢がしかれている中国・北京。
記者(中国・北京、19日)
「北京中心部を走る大きな目抜き通りの脇には、オリンピックをテーマにした大きな花壇が登場しました」
オリンピックの雰囲気を盛り上げようと、20日までに10個の花壇を作るといいます。
開会式まで2週間あまりと迫る北京オリンピック。ところがその北京で、オミクロン株の市中感染が確認され、緊張が高まっています。
「感染源」と疑われているのが海外からの郵便物です。
北京市の衛生当局(17日)
「この患者が“国外の物品”を通じて感染した可能性を排除できない」
衛生当局によりますと、感染者がカナダから受け取った郵便物からオミクロン株が見つかったということです。「まだ可能性の段階」としながらも、消毒を強化するとともに、海外の商品の購入を控えるよう市民に呼び掛けています。
一方、名指しされたカナダの保健相は17日、「突拍子もない考えだ」と否定的な見解を示し、意見は真っ向から対立。
そもそも、郵便物からコロナが広がる可能性はあるのか。公衆衛生の専門家に聞きました。
国際医療福祉大学医学部・公衆衛生学 和田耕治教授
「郵便を介して感染するというのは、あまり考えられないというふうに思います。やはり、人から人に感染をする」
一方、中国は感染が見つかるたび、都市のロックダウンを含めた強い制限を課す「ゼロコロナ政策」を続けてきました。
国際医療福祉大学医学部・公衆衛生学 和田耕治教授
「オミクロン株のように、非常に広がりやすいウイルスになってしまった。ですから、今まで以上にやはり、このゼロコロナというのを達成することは難しくなってきている。(五輪までは)かなり人の動きは出るので、難しい状況が続くように思う」