ウクライナ国外へ282万人避難「命がけの状況」
ロシア軍の侵攻によりウクライナで民間人の被害が拡大する中、ウクライナから国外に避難した人は、282万人を超えました。ポーランドから中継です。
ウクライナとの国境、ポーランドのメディカです。ウクライナ側では、現在も続々とポーランド側に避難してくる人の姿が確認できます。そのほとんどが女性と子どもたちです。
先の見えない避難生活ですが、移動距離が長いため荷物は最小限にせざるを得なかったと話す方が多いです。そして、国境を越えてすぐの場所には、両サイドずらっとボランティアのテントが並んでいます。
非常に冷え込みが厳しいので、温かい飲み物や食事が提供されています。多くの地元のレストランも通常の営業を停止して、避難者の食事を無償で用意しています。
国境周辺の取材を始めて10日ほど経ちますが、ボランティアの数は日に日に増えてきている印象を受けます。
――過酷な環境下での避難で、体調を崩す方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ロシア軍によるウクライナ西部への攻撃を受けまして、これまで安全とされてきたウクライナの西側から避難してくる方も増えています。中には持病を持つため、避難をためらっていたという方も戦況の悪化を受けて国境を越えてきている状況です。
そういった方のために、国境を越えてすぐの場所には、医師が常駐する医療テントも設けられています。
冷え込みが厳しい夜間の時間帯に、テントに運び込まれる避難者が多いということです。中には低体温症、さらには凍傷によって指を切断した方もいるということです。
医療ボランティアの一人は、「幼い子どもや高齢者の方にとって国境を越えるのは命がけの状況だ」と話していました。