世界が注目!「スパイダーボーイ」
イギリスの13歳の少年の発明が、世界を驚かせている。
放課後の学校に、掃除機の音が響く。校舎伝いに延びるコードの先に現れたのは、今注目の「スパイダーボーイ」高野響さん。スーパーで買った掃除機を改造して、壁をよじ登るマシンを作った。その名も「V-Pad」(Vacuum=掃除機)。
手元につけたレバーを使って風穴を作り、壁に吸いつく力を調整しながら登る。壁に密着する部分につけたゴムには、パンクした自転車のタイヤを採用した。母親とリサイクルショップに何度も通って見つけたという。
試行錯誤すること5か月、見事マシンを完成させた高野さん。「スパイダーボーイ」として大衆紙やBBCで紹介され、そのニュースがインターネットを通じて伝えられたことで、海外からも注目を浴びることになった。
最初試作したときは、誰もできると信じなかったが、忍耐で、あきらめずに完成させたという。高野さんは「家の掃除などに使ったら便利」と話すが、記者が体験したところ、途中で落ちてしまった。「いっぱい練習したらいいよ。最初はそんな高くに行かなくてもいいよ」と高野さんは言う。
将来の夢は、F1か、NASA(=アメリカ航空宇宙局)のエンジニアになること。その前に、誰もが簡単に使える「V-Pad」の改良版を作り上げ、世に広めたいという。