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「偏見なくして」イスラム教指導者が訴え

2010年9月2日 9:37

 アメリカ・ニューヨークの同時多発テロの跡地「グラウンド・ゼロ」近くにモスクを建設する計画をめぐり、アメリカで反イスラム感情が高まる中、イスラム教の指導者らが1日、一堂に会し、憎しみの連鎖を止めるよう訴えた。

 ニューヨーク市庁舎前には、緊急アピールのために、モスクのイマーム(指導者)ら55人が集まった。イマームらはプラカードを手に、「イスラム教への偏見をなくしてほしい」と訴えた。

 アメリカでは、グラウンド・ゼロ近くのモスク建設をめぐって論争がエスカレートしており、イスラム教徒をターゲットにした犯罪も目立つようになってきた。ニューヨークでは先月24日、イスラム教徒のタクシー運転手が白人の客に切りつけられたほか、テネシー州でも先月28日、モスク建設予定地で放火騒ぎが起きた。イマームらは、こうした動きが新たな対立を生みかねないと危機感をあらわにしている。