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ムバラク大統領支持派、反政府デモ隊と衝突

2011年2月3日 8:26

 反政府デモが続くエジプトでは、ムバラク大統領を支持するグループが2日、突如出現し、反政府デモ隊と激しく衝突した。

 2日午後、反政府デモの中心地、カイロのタハリール広場に押し寄せたムバラク派は、デモ隊側の防御線を突破し、広場中央になだれ込んだ。小競り合いののち、投石や殴り合いが始まり、本格的な衝突に発展、双方入り乱れての大混乱となった。火炎瓶が使われ、銃声がしたとの報道もある。ロイター通信によると、この衝突で611人がケガをした。時間がたつにつれ、少しずつ状況は落ち着いてきたものの、夜になっても小競り合いは続いた。

 突如現れたムバラク派について、反政府デモグループの一部は「政府が関与している」と主張しているが、真偽は明らかになっていない。治安回復能力を持つ唯一の存在である軍はこの日、衝突を静観し、介入しなかった。

 反ムバラク派は、4日にも大規模な反政府デモを行うことを呼びかけていて、衝突がさらに拡大するおそれも出ているため、今後の軍の動向が事態収束に向けての焦点となる。