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エジプトの最大野党、政府側と初協議

2011年2月7日 3:00

 混乱が続くエジプト情勢で進展があった。スレイマン副大統領は6日、反政府側と協議を行い、次期大統領選挙に向けた憲法改正を行うことなどで初めて合意した。

 協議には、これまで政府側との対話を拒否していた最大野党の穏健派イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」の他、反政府デモの中心となっている若者グループからも代表者が参加した。

 協議では、次期大統領選挙に向けた憲法改正のための委員会をつくり、来月第1週までに作業を完了すること、「報道・言論の自由」を侵害しないことで合意。さらに、81年から続いている「非常事態法」についても、治安状況次第で解除することでも合意した。政府側と反政府側がこうして合意事項をまとめるのは、一連のデモが始まって以来初めて。

 しかし、ムバラク大統領の「即時辞任」を求めて連日デモを行っている市民が、この合意に納得するかは不透明だ。こう着状態を打開する一歩ではあるが、一気に収束に向かうかどうかは予断を許さない状況となっている。