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スリーマイル島事故から32年で祈念集会

2011年3月29日 11:20

 福島第一原子力発電所の事故と度々比較されるアメリカ・スリーマイル島の原発事故は28日で発生から32年となり、現場で祈念集会が行われた。

 スリーマイル島の原発事故は79年3月28日に発生、原子炉の炉心部分が溶け出して放射能が漏れるという原発史上初の大事故となった。現在も原子炉2機が稼働している。

 集会には約30人が集まり、79年に起きた事故を忘れないよう訴えるとともに、危機に直面している日本の人々に向けて祈りをささげた。

 一方、スリーマイル島原発を抱えるペンシルベニア州の当時の知事であるディック・ソーンバー氏が、事故直後の対応の難しさを語った。

 ソーンバー氏「事実関係を把握するため、たくさんの人の意見を聞くことになった。皆、言うことが違った。対立する意見もあった」

 また、日本の事故をきっかけにした、原発政策を見直す動きについて、ソーンバー氏は「中東情勢や環境問題を考えれば原発は必要で、アメリカ政府は日本の事故を検証し、原発の安全性向上に努めるべき」との考えを強調した。