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南北首席代表が協議 6か国協議再開へ努力

2011年7月23日 9:12

 インドネシア・バリ島で22日、北朝鮮の非核化をめぐる南北の首席代表協議が2年7か月ぶりに行われた。

 22日午後、宿泊先のホテルから協議に向かう北朝鮮・李容浩外務次官は、「これから協議ですか?」との報道陣の問いかけに、「はい。今から会いに行きます」と上機嫌で応じた。

 南北の首席代表協議は笑顔と握手で幕を開けた。協議開催のためには、延坪島砲撃事件などの謝罪が必要だとしていた韓国だが、今回、「謝罪問題は持ち出さない」と歩み寄った。

 背景にあるのは、北朝鮮が公開したウラン濃縮による核開発。関係各国が懸念を強める中、6か国協議再開のため、南北非核化協議を求める声が強まっていた。北朝鮮としては、自らの体面を保ったままアメリカとの対話につながる南北協議という実を取った形。

 「一日も早い6か国協議再開のため、引き続き努力することで合意した。会談は率直かつ真剣に行われた」-協議後、李外務次官は急きょ、大勢の取材陣の前に立ち、南北とも6か国協議再開に向け努力すると成果をアピールした。

 北朝鮮の核問題をめぐるこう着状況が打開されるのか。北朝鮮が非核化の意思を具体的に示し、アメリカとの対話が加速されるかどうかが今後の焦点となる。