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オバマ大統領が一般教書演説 格差是正強調

2012年1月25日 13:04

 アメリカ・オバマ大統領は24日、議会で、今年の施政方針を示す一般教書演説を行った。11月の大統領選挙をにらみ、格差の是正に努める方針を強調している。

 「オバマ大統領になっても生活は少しもチェンジしなかった」-こうした貧困、中間層の不満に応える姿勢を示すことで、オバマ大統領は政権の継続につなげたい考え。

 オバマ大統領「懸命に働けば、家を持ち、家族を養うことができる。それがアメリカのあるべき姿だ。今、直面しているのは、そのあるべき姿を守ることができるかどうかという課題。これほど緊急を要する課題はない!全ての人が平等に利益を享受できるよう経済を立て直すこと。これは民主党か共和党かの価値観ではなく、アメリカの価値観だ!私たちはこれを取り戻さなければならない」

 オバマ大統領はこのように、野党・共和党にも強く協力を迫った。一方、「公平な税制を実現する」として、富裕層には増税する方針も打ち出し、反対している共和党との対決姿勢をにじませた。

 また、オバマ大統領は、演説冒頭から国際テロ組織「アルカイダ」のウサマ・ビンラディン容疑者の殺害やイラク戦争終結など、外交面での成果を強調した。さらに、緊張状態が続いているイランに対しては「全ての選択肢を排除しない」と強気の姿勢も見せた。

 大統領選挙に向けては、外交面で失点しないことに加え、内政最大の課題である格差の是正を少しでも具体化できるかが問われることになる。