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世界の富、来年には富裕層1%が半分所有

2015年1月20日 23:25

 世界の上位1%の富裕層が所有する富が来年、残りの99%の人々が所有する富の合計を上回ると予測する報告書が出された。貧富の格差のさらなる拡大が懸念されている。

 貧困の撲滅などをめざす国際援助団体「オックスファム」が19日に発表した報告書によると、世界の富のうち、上位1%の富裕層が所有する富が占める割合は、2009年は全体の44%だったが、去年は48%まで上昇し、さらに来年には50%を超えると予測している。また、上位1%の富裕層が持つ富の平均は、1人あたり270万ドル、日本円にして3億円を超える一方、下位80%の平均は1人あたり約45万円で、急速な格差の拡大が指摘されている。

 オックスファムは、脱税の取り締まりや、教育や医療分野など公共サービスへの投資を進めることで格差を是正できると提案している。