アメリカと北朝鮮は日本時間先月２９日夜、北朝鮮がウラン濃縮活動など非核化に向けた措置を取る一方、アメリカが食糧支援を行うことなどで合意したと発表した。

　アメリカの国務省と北朝鮮の外務省は、先週、中国・北京で行われた協議内容について、同時に発表を行った。北朝鮮側は「アメリカ側との実りのある会談が続く間」との制限つきながら、ウラン濃縮活動の他、核実験や長距離ミサイルの発射を一時中止することに合意した。

　対するアメリカは、北朝鮮を敵対視せず、２４万トンの栄養食品を提供する他、追加の食糧支援についても事務レベルの協議を速やかに実施。経済制裁を一部緩和することも約束した。ただ、アメリカ側の文書には「北朝鮮の行為を引き続き懸念している」との文言が入れられている。

　北朝鮮の核問題を話し合う６か国協議は、３年以上、中断しているが、今回の合意を受け、再開に向け動き出すことになりそうだ。