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ギリシャ 3党による連立協議が大詰め

2012年6月20日 9:15

 再選挙で国の財政を立て直すための緊縮策を継続する政党が勝利したギリシャで、連立協議が大詰めを迎えている。緊縮策の継続を掲げる旧与党に反緊縮派を加えた3つの政党が連立政権を組む見通しで、合意に向けた最終調整が行われている。

 連立協議は、緊縮継続を掲げて第1党となった「新民主主義党」と、第3党の「全ギリシャ社会主義運動」に、緊縮策の段階的削減を求める「民主左派」が参加する形で最終調整が行われている。ただ、民主左派は連立政権への参加に意欲を示す一方で、条件として緊縮策に含まれる公務員の年金や賃金カットの凍結を求めている。19日の協議では合意には至らず、結論は20日以降に持ち越しとなった。

 緊縮派は議会過半数の議席を獲得しているため、緊縮に反対する民主左派抜きで連立を組むことも可能だ。緊縮派が民主左派を加えた3党連立を模索する背景には、緊縮策に強く反発する世論への配慮と、議会運営の安定を目指す狙いがあるとみられる。