中国・重慶市のトップだった薄熙来氏の妻らが去年、イギリス人実業家を殺害したとされる事件の裁判が９日、安徽省合肥市で開かれる。

　この裁判は、重慶市のトップを解任された薄氏の妻・谷開来被告らが去年、イギリス人実業家のニール・ヘイウッド氏を毒殺したとして、故意殺人罪に問われているもの。

　裁判は、直前まで夫がトップを務めていた重慶市ではなく、安徽省合肥市で行われる。香港メディアは、公平な裁判を担保するため最高裁が指示したもので、イギリスの外交官も傍聴するなどと報じている。

　国営・新華社は、事件について、経済的取引のもつれからヘイウッド氏との関係が悪化し、海外に留学中の息子に危害を加えられると思い込んだ谷被告が使用人と共に殺害に及んだもので、「証拠は十分かつ信頼できる」などと、先月に報道している。

　中国では、地位の高い人物の重大犯罪には死刑を適用するのが一般的だが、香港の英字新聞「サウスチャイナモーニングポスト」は「被告は罪を認めているので死刑は免れる」などとする検察関係者の見方を伝えている。