韓国・李明博大統領が１０日、日韓が領有権を主張する竹島（韓国名＝独島）を訪問することがわかった。韓国の大統領が竹島を訪れるのは初めてで、日韓関係の冷却化は避けられない見通し。

　日韓の外交消息筋によると、李大統領は１０日午前中に竹島を訪れる予定。竹島は日本と韓国が領有権を主張しているが、韓国が実効支配を続けている。これまで、韓国政府の閣僚が竹島を訪れたことはあるが、大統領が訪れるのは初めて。

　李大統領は就任当初、歴史問題や領土問題で日本を強く批判することを避けてきたが、去年１２月、野田首相との首脳会談で従軍慰安婦問題の解決を強硬に迫った。

　李大統領としては残り任期が半年余りとなり、政権の弱体化が進む中、自ら竹島を訪れ、国民に強い姿勢をアピールすることで求心力を高める狙いがあるものとみられる。日本側の反発は必至で、日韓関係は当面冷え込むことになりそうだ。