アメリカ最大の自動車イベント「北米国際自動車ショー」が１４日、開幕した。不況からの急速な回復を見せているアメリカの自動車市場で、各メーカーはこぞって、高級車の新型モデルを投入している。

　アメリカ・デトロイトで開かれるこのショーは、今年一年の自動車市場を占うともいわれている。今回は、去年よりも多い約５０のメーカーが参加し、アメリカ自動車市場の復活ぶりを印象付ける華やかさが目立った。

　アメリカは今、景気の回復傾向が軌道に乗り、去年のアメリカの新車販売台数は前年比１３．４％増と大幅に伸びた。これはリーマンショック前の水準だが、日本メーカーも販売を大きく伸ばしている。

　今回のショーで目を引くのが、アメリカ市場で売り上げの伸びが著しい高級車だ。高級車は利益率が高いため、ヨーロッパの高級車メーカーは例年より展示面積を広げていて、日本の各メーカーも高級車部門での新型車を続々と発表した。

　自動車ジャーナリスト・桃田健史氏は「従来、アメリカは高級車が売れる市場。世界の中でも特殊な市場で、ドル箱と称してきたのですが、いかにもリーマンショックの後、ドル箱が復活したという印象があります」と解説した。

　各メーカーは今、アメリカ市場で激しい競争にさらされている。