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シリアで化学兵器使用、国連調査団が報告書

2013年6月5日 2:12

 シリア情勢に関する国連人権理事会の調査団は4日、「シリアでの4回の戦闘で化学兵器が使用された証拠がある」との新たな報告書を公表した。

 スイス・ジュネーブで開かれている国連人権理事会に4日提出された報告書によると、今年3月から4月にかけて、シリア北部・アレッポや首都・ダマスカスなどで起きた4回の戦闘で、「化学兵器が使用されたと信じるに値する証拠がある」という。ただ、現時点では化学兵器の種類や、政権側と反体制派のどちらが化学兵器を使用したのかは特定できないとしている。

 報告書を提出した調査団は、シリアへの入国が認められなかったため、1月から5月にかけて周辺国などで430人から聞き取りを行い、今回の報告書で「シリアでの戦闘の残虐さは、新たな段階に入った」と強い懸念を示している。