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グーグルなど、「プリズム」への関与を否定

2013年6月10日 19:00

 アメリカの情報当局がIT大手各社などの協力を取りつけ、個人の通話記録やメールの内容を広く収集する「プリズム」という活動を行っているとして、CIA(米中央情報局)元職員が告発を行った。

 ワシントンポスト紙などによると、NSA(=アメリカ国家安全保障局)は、ネット大手など9社のサーバーに直接アクセスし、大量の通話記録やメールの内容などを集めていたということだが、名前が報じられた各社は関与を否定している。

 こうした中、問題をリークしたCIA元職員のエドワード・スノーデン氏がイギリス・ガーディアン紙のインタビューに実名で応じ、この極秘活動の内幕を明らかにした。

 スノーデン氏「間違ったことをしていなくても、監視・記録される。そして、データの容量は毎年増え続けます」

 スノーデン氏はまた、情報収集にあたっては「すべての人の通信を対象に情報を集め、フィルターにかけ、しばらくの間保存する」などと証言している。

 ガーディアン紙はさらに、アメリカ通信大手のベライゾン社が当局の命令により、数百万人分の通話履歴を定期的に集めていたとも報じている。

 一方、この問題について、当局の活動に関与したと報じられているグーグルやフェイスブックなど各社は、政府の活動への協力を否定している。

 また、オバマ大統領は7日、情報収集活動を大筋で認めた上で、その正当性を訴えていて、「あくまで外国人が対象だ」などと説明していた。さらに、アメリカ司法省は、この元CIA職員が許可なく機密情報を公開したとして、捜査に着手したことを明らかにしている。