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広場制圧、首相がデモ隊代表者と会談へ

2013年6月12日 19:10

 反政府デモが続くトルコで、警察が最大都市・イスタンブールの広場を占拠していたデモ隊と激しく衝突、日本時間12日朝に広場を制圧した。一夜明けた現地の様子を、富田徹記者が報告する。

 イスタンブール中心部・タクシム広場は、12日朝になって静けさを取り戻した。広場を封鎖していたバリケードが約10日ぶりに取り除かれたことで、車や市民が行き交う様子が見られるが、警官隊は広場の一角にとどまっていて、にらみを利かせている。

 11日に始まったデモ隊と警官隊の衝突は12日未明まで続き、警官隊が夜通しで広場を死守する姿勢を見せたため、デモ隊も一旦は広場から退いた。しかし、再開発計画がデモの発端となった、タクシム広場に隣接する公園には市民らがとどまり、座り込みを続けている。

 エルドアン首相は「デモは容認しない」と述べる一方、日本時間12日午後10時から、首都・アンカラでデモ隊の代表者と会談する予定で、硬軟両方の姿勢を使い分け、沈静化を図ろうとしている。ただ、エルドアン首相は、公園の再開発は継続する姿勢を崩していない。11日の強行突入により、デモ隊の一部が会談への参加を拒否するなど態度を硬化させており、解決に向かうかどうかは不透明だ。

 また、この週末には政権支持派が大規模な集会を予定しており、反政府側との衝突に発展する懸念も出ている。