ブラジルでデモ拡大 サンパウロで1人死亡
ブラジルで続く政府に対する抗議デモは、20日から21日未明にかけて約100万人が参加するなど、さらに拡大していて、ルセフ大統領は来週予定されていた日本訪問を延期した。
AP通信によると、ブラジルでは20日から21日未明にかけ、80以上の都市でデモが行われ、約100万人が参加したという。リオデジャネイロでは少なくとも40人がケガ、サンパウロではデモ隊に車が突っ込み、参加者1人が死亡した。また、首都・ブラジリアでは一部の参加者が暴徒化し、外務省などの政府機関に突入を試み、警官隊が催涙弾を発射するなど、沈静化のメドは立っていない。
こうした事態を受け、ルセフ大統領は「国を離れるのは政治的に難しい」として、来週予定していた日本訪問を延期。AP通信によると、一連のデモへの対応を話し合うため、21日、緊急閣僚会議を開くという。
また、現地の日本大使館では、サッカーのコンフェデレーションズカップ観戦などのため現地に滞在する日本人に対し、デモに近づかないよう注意を呼びかけている。