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モルシ派強制排除で235人死亡 エジプト

2013年8月15日 8:35

 エジプトの暫定政府は14日、モルシ前大統領派の強制排除に踏み切り、首都・カイロの拠点を制圧した。激しい衝突で少なくとも235人が死亡し、暫定政府は全土に非常事態宣言を発令した。

 暫定政府は日本時間14日午後、座り込みを続けていたモルシ派の強制排除に踏み切った。治安部隊は催涙弾などを発砲、デモ隊も投石などで応戦して激しく衝突した。

 治安部隊は日本時間15日未明までに、カイロの2か所の拠点を制圧した。国営メディアは、少なくとも235が死亡したと発表した。死傷者はさらに増える恐れがある。また、衝突を取材していたイギリスのテレビ局のカメラマン(61)が銃撃を受けて死亡した。

 モルシ派は強く反発しており、衝突はエジプト各地に広がっている。暫定政府はエジプト全土に1か月間の非常事態宣言を発令したが、暫定政府のナンバー2・エルバラダイ副大統領が強硬策に抗議して辞任を表明するなど、政府内にも動揺が広がっている。