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既に不正の情報も…親露派きょう住民投票

2014年5月11日 7:59

 ウクライナ東部では11日、州の独立を問う住民投票が行われる。親ロシア派の団体は正当性を主張しているが、既に不正の情報も伝えられていて、混乱が深まることは避けられそうにない。

 住民投票は、ウクライナ東部のドネツク州とルガンスク州で行われる。ドネツク州では1500か所以上の投票所が設けられる。親ロシア派が占拠している州庁舎前には10日、支持者が集まっていた。

 しかし肝心の独立宣言の草案はまだ作られておらず、選挙を主催する親ロシア派の団体「ドネツク人民共和国」は住民投票のあとに作るかもしれないとあいまい。

 早くも不正も伝えられた。ウクライナのメディアによると、スラビャンスクで拘束された親ロシア派の武装グループが、投票用紙10万枚を持っており、すべてに“独立に賛成”に印がついていたという。住民投票で結果がねつ造されるとみる市民も少なくない。

 親ロシア派の選挙管理委員会は、投票率などに関係なく住民投票は成立すると話していて、暫定政権との亀裂が一層深まることは確実となっている。