「今年7月が最も暖かい月だった可能性高い」 世界的なサンゴの「白化現象」可能性も…米海洋大気局
NOAA=アメリカ海洋大気局は17日、今年7月が1850年以降で最も暖かい月だった可能性が高いと発表しました。
7月の地球の平均気温は、20世紀の平均を1.12度上まわったということです。さらに、2023年が史上最も暖かい1年となる可能性はおよそ50%、史上2番目の暖かさとなる可能性はおよそ70%にのぼるということです。
また、海面水温は4か月連続で過去最高を記録し、フロリダ周辺のカリブ海と大西洋ではサンゴが白に変色してやがて死に至る「白化現象」が進んでいるということです。
サンゴ礁がなくなると観光や漁業に影響が出るだけでなく、沿岸を保護する能力が低下し、ハリケーンによる高潮や洪水被害が増加するおそれがあると懸念しています。
NOAAは、これは氷山の一角にすぎず、世界的なサンゴの白化現象が起こる可能性があると警鐘を鳴らしています。
また、被害額が10億ドル(日本円でおよそ1450億円)以上となる災害が7月末までにすでに15件起こっているということです。
マウイ島の火災などはまだ統計に含まれておらず、アメリカ中西部や南部で干ばつや洪水も起きているため、過去最多となった2020年の22件をことしは上回る可能性もあるとしています。