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親露派“独自選挙”で選出の2首長が就任式

2014年11月5日 2:13

 ウクライナからの分離独立を目指す親ロシア派が東部の支配地域で行った独自の首長選挙で、選出された2人の首長が4日、それぞれに就任式を行った。

 東部のドネツク州とルガンスク州の親ロシア派支配地域での独自の首長を選ぶ選挙は2日に行われ、それまで「首相」を名乗っていたドネツク州のザハルチェンコ氏とルガンスク州のプロトニツキー氏が当選し、それぞれ4日に就任式を行った。就任式でザハルチェンコ氏は「首長として職務を忠実に遂行する」と述べた。

 しかし、ウクライナのポロシェンコ大統領は3日に発表した声明で、親ロシア派による選挙について、「銃を突きつけた上での茶番であり、住民の意思を示していない」と批判。さらに、アメリカ国務省のサキ報道官は「この選挙を認めないし、この違法な選挙によって選ばれた指導者たちも認めない」と述べ、親ロシア派による選挙は「無効」とする考えを明らかにしている。

 一方、ロシア外務省は声明で「住民の意思表明を尊重する」と述べ、選挙を認める姿勢を示しており、今後、ウクライナでは、親欧米の西部と親ロシアの東部との分断が固定化する恐れが出ている。