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NY原油 5年5か月ぶりの安値に

2014年12月11日 19:55

 原油価格が値下がりしている。10日のアメリカ・ニューヨーク原油市場で先物価格が5年5か月ぶりに一時1バレル=60ドル台の安値をつけた。

 アメリカ政府が10日発表した統計では原油の在庫が市場の予想に反して前の週から増加した。一方で同じ日、OPEC(=石油輸出国機構)が来年の需要の見通しを引き下げた。このことからニューヨーク市場では原油が供給過剰になるとの見方が強まり、売り注文が相次いで、国際的な取引の指標となるアメリカ産・WTIの来年1月物の先物価格は一時、1バレル60ドル43セントまで下げた。5年5か月ぶりの安値。

 市場関係者は「アメリカでは豊富なシェールオイルの開発で原油の生産量が増え、価格が下がる傾向にある。中東もアジア向けの輸出価格を引き下げている中、原油安の傾向は続くのではないか」と話している。