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ウクライナ東部で停戦発効 実現は不透明

2015年2月15日 7:31

 戦闘が続くウクライナ東部で、日本時間15日午前7時から政府軍と親ロシア派の停戦が発効した。これを前にウクライナのポロシェンコ大統領は、停戦が失敗に終われば戒厳令を出す方針を明らかにした。

 12日に合意した文書には、日本時間15日午前7時にウクライナ軍と親ロシア派が完全に停戦し、双方の武器を一定距離遠ざけることなどが盛り込まれている。しかし、停戦発効直前までウクライナ東部での戦闘は続いていた。14日にはドネツク市の中心部に砲撃があり、親ロシア派によると3人が死亡。また、アルチョモフスクでは診療所が砲撃を受け、大規模な火災が発生した。

 ウクライナのポロシェンコ大統領は、親ロシア派の攻撃が続いているとして、状況次第で戒厳令を出す方針を示した。

 ポロシェンコ大統領「(停戦が実現しなければ)ウクライナ東部だけでなく全土に戒厳令を発動すると改めて強調する」

 親ロシア派は合意通りに停戦する意向を示しているが、ウクライナ政府は13日から14日にかけて兵士7人が死亡したと明らかにするなど深刻な状況が続いていて、停戦発効後も合意が実際に守られるのかどうかは不透明。