ロシアのプーチン大統領は29日、敵の都市の壊滅などを目的とする、いわゆる戦略核兵器の演習を開始したと明らかにしました。大規模な核攻撃を想定したものだとしていて、欧米への核の威嚇をさらに強めた形です。

プーチン大統領は29日、戦略核兵器の演習を開始したと明らかにし「外部の脅威などを考慮すると、常に臨戦態勢にある戦略軍の保持が重要だ」と強調しました。

またベロウソフ国防相は、敵の先制攻撃に対する大規模な核攻撃を想定したものだとしています。

戦略核兵器は、敵の都市の壊滅などを目的とするもので、大陸間弾道ミサイルの発射訓練なども行われたということです。ウクライナ侵攻をめぐり、北朝鮮の派兵に欧米諸国などが反発する中、核の威嚇をさらに強めた形です。

これに先立ち、プーチン大統領は先月、核兵器使用の基本方針、いわゆる核ドクトリンを変更し、核使用のハードルを事実上、引き下げると表明しています。