アサド政権首相、反政府勢力に政権移譲で合意 シリア
崩壊したシリアのアサド政権の首相が9日、反政府勢力の指導者と会談し、政権を移譲することに合意したと発表しました。
反政府勢力の指導者ジャウラニ氏と崩壊したアサド政権の首相が9日に会談し、反体制派の行政業務を担う「シリア救国政府」に政権を移譲することで合意したと明らかにしました。ロイター通信などは、反政府勢力側のバシル氏が新政府を率いることになると伝えています。
反政府勢力は、また、政権軍の兵士に恩赦を与えると明らかにするなど融和的な姿勢をアピールしています。首都ダマスカスは、これまでのところ大きな混乱はなく、トルコとの国境では祖国に戻ろうとする人々が長い列をつくっています。
こうしたなか、イスラエルメディアは、政権崩壊後、イスラエル軍がシリア国内の軍事施設に行った空爆はおよそ250回にのぼると伝えています。また、イスラエル軍がゴラン高原にある緩衝地帯を越えて第4次中東戦争以降初めてシリア領内に入り、一部地域を占領したと報じられたことについて、イスラエルのサール外相は9日、これを認めたうえで、「周辺のイスラエル人を守るための限定的・一時的な措置だ」と主張しました。