IAEA事務局長 査察権限拡大を評価
イランの核問題の解決に向け欧米など6か国とイランが枠組み合意をしたことについて、IAEA(=国際原子力機関)の天野之弥事務局長は9日、NNNなどの取材に対し、IAEAの査察権限が拡大するものだとして評価した。
枠組み合意は、イランが今後10年間、核爆弾の原料にもなるウランの濃縮活動を制限することなどで欧米など6か国とイランが今月2日、一致したもの。天野事務局長は、この合意が実施されれば、現在、IAEAの監視下にある施設以外へも抜き打ち査察が可能になると期待感を示した。
天野事務局長「申告されていない施設があるかどうか、またそのような活動があるかどうかについて、IAEAは(査察を行う)より大きな権限と能力を持つことになると思います」
また天野氏は、欧米などによる制裁を解除するには、起爆実験を行ったとされる軍事施設への査察など、核兵器開発疑惑の解明を加速する必要があるとの考えを示した。