アメリカの出入国管理を所管する国土安全保障省は２９日、アメリカへ向かう旅行者が出国する空港で事前に入国審査を行う制度を拡大すると発表した。成田空港も対象に含まれる。

　アメリカはこれまで、アイルランドやカナダなど６つの国の１５の空港で、アメリカへの旅行者の入国審査を出発時に行っており、去年は１６００万人以上がこの制度を利用した。今後、日本の成田空港を含む９か国の１０の空港でもこの制度を導入する計画で、各国との交渉を進めることにしている。

　実現すれば、アメリカにとっては不審な人物がアメリカ行きの航空機に乗ることを防げるほか、利用者にとっては成田空港からアメリカに到着した際に入国や乗り継ぎにかかる時間が減り、利便性の向上も期待される。