インド北部でヒンズー教寺院の落成式 イスラム教のモスク跡地に…宗教対立の再燃懸念
インド北部で22日、巨大なヒンズー教寺院の落成式が開かれました。寺院はイスラム教のモスク跡地に建てられていて、今後、宗教対立の再燃が懸念されています。
地元メディアによりますと、新たな寺院はインド北部ウッタルプラデシュ州のヒンズー教の聖地・アヨディヤに建てられ、落成式には「ヒンズー至上主義」を掲げるモディ首相も出席しました。インドでヒンズー教徒はおよそ8割を占める多数派で、大々的な落成式は、今年5月までに行われる予定の総選挙に向けたアピールとの見方もあります。
一方、寺院の敷地にはかつてイスラム教のモスクがあり、およそ30年前、暴徒化したヒンズー教徒がこのモスクを破壊したことをきっかけに、インド全土で宗教対立が激化しました。
今回、その跡地に寺院が建てられたことで、ヒンズー教徒とイスラム教徒の対立の再燃が懸念されています。
現地の日本大使館は「暴力事件へ発展するおそれが排除できない」と注意を呼びかけています。