ウクライナで“毒物” ゼレンスキー大統領「予防的に対応を」
ウクライナ南東部で毒物が使われたとウクライナの治安組織が主張していることをめぐりアメリカ政府は、確認できていないものの真相究明を進めるとしています。
マリウポリの治安組織「アゾフ連隊」が、ロシア軍が上空から毒物を投下したと主張していることについてアメリカのブリンケン国務長官は12日、「何も確認できない」と述べました。
ただ、ロシア軍が化学兵器を使用することについて「侵攻前からの懸念だ」としていて真相究明のため同盟国と情報共有を進めていることを明らかにしました。
ブリンケン国務長官「何が起きたかを突き止めるため、同盟国とやりとりしている」
また、ウクライナのゼレンスキー大統領は国際社会に対し、危機感を共有するよう訴えました。
ゼレンスキー大統領「世界は今、予防的に対応しなければならない。大量破壊兵器の使用後ではどんな反応をしても変わらないからだ」
一方、ベラルーシのルカシェンコ大統領と会談したプーチン大統領は、軍事作戦を継続すると強調しています。
プーチン大統領「ロシアの安全保障において軍事作戦以外の選択がなかったのは明らか。目標が達成されることは、一切疑いがない」
また、キーウ近郊のブチャの民間人殺害についても「フェイクだ」と主張しました。
一方、アメリカのバイデン大統領は、これまで控えていた「大量虐殺」という言葉を使い批判のトーンを強めています。
バイデン大統領「我々の生活は、独裁者が宣戦布告し、地球の裏側で大量虐殺を行うかどうかに左右されてはならない」
また、「大量虐殺かどうかは、法律の専門家が決めるが、私にはそう見える。証拠は増えていて、先週とは状況が違う」と重ねて強調しました。