米捜査当局、水原一平氏を訴追へ…捜査官「大谷選手は被害者だったと考えている」
ドジャース大谷翔平選手の元通訳が違法賭博に関わったとされる問題で、捜査当局は11日、会見を開き、水原一平氏を訴追すると発表しました。
マーティン・エストラーダ連邦検事「つい数分前に提出された訴状では、水原一平氏は大谷選手から1600万ドル以上を盗んだとして、銀行詐欺の疑いで訴追した」
この事件の捜査にあたっていた、日本の国税庁にあたる内国歳入庁と国土安全保障省の捜査官は会見で、銀行詐欺の疑いで大谷選手の元通訳・水原一平氏を訴追したと発表しました。
大谷選手の口座から送金された金額は1600万ドル、24億5000万円以上にのぼり、水原氏が大谷選手の銀行口座にアクセスし、資金を盗んだ疑いがあるということです。
水原氏は2018年、アリゾナ州の銀行窓口で大谷選手の年俸が振り込まれる口座の開設にも立ち会っていたとしています。
大谷選手は、この口座の管理を水原氏に一任していたわけではないものの、2021年9月に違法なスポーツ賭博に手を出した水原氏は、数か月後には、かなりの借金を背負い、銀行に電話をかけ、大谷選手と偽って、銀行口座から違法賭博のブックメーカーに送金するよう銀行員をだましたとしています。
水原氏はまた、同じ口座を使ってインターネット通販を通し、およそ1000枚の野球カード32万5000ドル分を購入していて、その際は「Jay Min」という偽名をかたっていたとしています。
一方で、捜査官は、大谷選手が自らの口座からブックメーカーへの送金を承認した証拠はなく、「大谷選手は被害者だったと考えている」と述べました。
捜査官は、水原氏と大谷選手の数千回に及ぶやりとりを日本語の専門家を交えて検証した結果、賭けや賭け金に関する承認、さらに送金に関する話題は確認できなかったとしています。