×

ギリシャ歩み寄るも…支援の結論持ち越し

2015年6月23日 10:59
ギリシャ歩み寄るも…支援の結論持ち越し

 財政危機に陥っているギリシャへの支援を協議するため、ユーロ圏各国の首脳は22日、ベルギー・ブリュッセルで緊急の会議を開いた。ギリシャが新たな提案を行い、歩み寄りを見せる一方、支援を行うかどうかの結論は持ち越された。

 首脳会議では、直前にギリシャが提示した新たな提案について協議された。ロイター通信によると、提案には、ユーロ圏側が追加支援を行う前提条件として求めてきた、年金の削減につながる公務員の退職年齢の引き上げなどが含まれている。会議ではこれを評価する一方、追加支援の実施については「精査する時間が必要だ」として結論を24日以降に持ち越した。

 EU・トゥスク大統領「初期段階の評価としては、ギリシャの提案は前向きな一歩だ。この先さらなる分析が必要だろう」

 ギリシャは今月末までに追加支援で合意できなければ債務不履行(=デフォルト)に陥る恐れがあるが、今回の新提案は強硬だったギリシャ側が土壇場でついに歩み寄った形で合意への希望をつないだ。残されたわずかな時間で詰めの協議が行われることになるが、仮に合意できても当座の返済をしのぐ形になるにすぎず、ギリシャの財政破たんへの懸念はくすぶり続けそうだ。