ギリシャの「債務不履行」想定、対応策協議
財政破たんの危機にひんするギリシャを巡り、ユーロ圏の財務相会議は27日、今月末での支援打ち切りを決めるとともに、ギリシャが債務不履行(=デフォルト)に陥ることを想定し、対応策の検討に入った。
ユーロ圏財務相会議でギリシャは現行の支援策の延長を要請していたが、ユーロ圏側はこれを拒否し、今月末で金融支援を打ち切ることを決めた。これにより、巨額の債務返済を控えるギリシャが債務不履行に陥るとの懸念がいっそう高まったことになる。その後、ユーロ圏各国はギリシャ抜きで会議を行い、混乱が生じた場合の各国や金融機関への緊急支援の方法などを協議した。
ユーロ圏財務相会議・デイセルブルーム議長「我々はユーロ圏の品位と安定を守るために取りうる手段は全て取る」
一方、ギリシャ議会は28日、年金の削減などEU側が求める改革案の受け入れについて国民投票を実施するかどうかについて採決し、賛成多数で承認した。投票は来月5日に行われ、チプラス首相は国民投票の結果を基にEUなどと再交渉するとしているが、首都アテネでは預金を引き出そうという市民の行列ができるなど、財政破たんへの懸念が足元でも広がっている。