産経前支局長裁判 米記者「過剰な反応」
韓国の朴槿恵大統領の名誉を傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也・前ソウル支局長に対する裁判が29日に開かれた。法廷には、韓国で活動するアメリカ人ジャーナリストが出廷し、加藤氏の起訴について検察当局の「過剰な反応だ」と指摘した。
産経新聞の加藤達也・前ソウル支局長は、旅客船沈没事故の当日、朴大統領が男性と密会していたうわさがあると報じ大統領の名誉を傷つけた罪に問われている。
29日の公判では、1970年代から韓国で活動しているアメリカ人のジャーナリスト、ドナルド・カーク氏が弁護側の証人として出廷した。カーク氏は加藤氏の記事について「うわさを報じただけであり、朴大統領の名誉を傷つける意図があったとは思えない」と述べた。
一方、検察側が、「事実確認できないうわさを記事にすることは間違いではないか」と尋ねたのに対し、カーク氏は、「報道すべきと判断すれば記事にする」と指摘。検察当局が加藤氏を起訴したことは「過剰な反応だ」と批判した。