拡声機放送、中止しなければ軍事行動~北
北朝鮮は20日午後、ロケット砲と推定される砲弾を韓国に向け発射するとともに、韓国軍が行っている拡声機での放送を中止しなければ新たな軍事行動を始めると威嚇した。
韓国の国防省によると、20日午後4時前、韓国に向け発射された北朝鮮軍のロケット砲と推定される弾道の軌跡をとらえた。砲弾は軍事境界線に近い漣川郡の山中に落ちた模様だが、韓国側の被害は確認されていない。これに対し、韓国軍はロケット砲が発射された所に向け、155ミリ砲数十発を撃ち返した。
韓国軍は、北朝鮮の地雷で兵士2人が重傷を負った事件への報復として11年ぶりに軍事境界線近くで拡声機による放送を再開したが北朝鮮はこれに強く反発。北朝鮮軍は、20日午後5時頃、韓国側に文書を送り「48時間以内に放送を中止し拡声機を撤去しなければ軍事行動を開始する」と警告した。
北朝鮮の砲撃を受け、朴槿恵大統領は緊急の国家安全保障会議を開き、挑発に断固として対応するよう指示した。また、軍事境界線近くの住民500人以上に退避命令が出されるなど緊張が高まっている。