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民主化に貢献 平和賞にチュニジアの4団体

2015年10月9日 20:19
民主化に貢献 平和賞にチュニジアの4団体

 今年のノーベル平和賞に、北アフリカ・チュニジアの民主化プロセスに貢献した団体が選ばれた。

 ノーベル平和賞に選ばれたのは、チュニジアの労働、産業、人権、法律の4つの団体、「チュニジアン・ナショナル・ダイアログ・カルテット」。

 チュニジアは2011年の民主化運動「アラブの春」の先駆けとなった国で、4つの団体は政治や宗教など様々な勢力の調整役として平和的な民主化プロセスを促進。去年秋には民主的な大統領選挙を実現した。「アラブの春」以降、中東各国が混乱する中、例外的に民主化を一定の成功に導いたことが評価された形。

 一方、チュニジアでは今年3月、日本人3人を含む外国人観光客22人が死亡した博物館襲撃事件が起きるなど、イスラム過激派によるテロ事件が相次いでいる。

 今回の受賞には、チュニジアを力づけるとともに、中東全体の平和や民主化を後押しする狙いがあるものとみられ、ノルウェーのノーベル委員会は「今回の賞が中東や北アフリカで、平和や民主主義を追求する人々を勇気づけるものになることを望む」としている。

 また、ロイター通信によると、受賞した団体の一つは、「アラブ世界にとっての希望だ」とコメントしている。