北朝鮮は１０日、労働党の創立７０年を迎えた。注目の軍事パレードは日本時間の午前１１時半現在で行われていないが、金正恩第１書記は９日夜、中国の劉雲山政治局常務委員と会談し、冷え込んでいる関係の修復に意欲を示した。

　首都の平壌では１０日、大規模な軍事パレードが予定されていて、兵士が乗った軍用車両の列が市の中心部に向かって走っていく様子がみられた。

　金正恩第１書記は９日夜、中国の最高指導部メンバーで序列５位の劉雲山政治局常務委員と会談した。新華社通信によると、金第１書記は「高いレベルで密接な往来を保ち、さまざまな分野で交流や協力を強めたい」と述べ、関係改善に意欲を示した。

　一方で、劉常務委員が「朝鮮半島の非核化という目標を堅持し、６か国協議をできるだけ早く再開したい」と求めたのに対し、金第１書記は「情勢の安定のために努力する」と述べるにとどまった。北朝鮮側の発表ではこの部分には触れておらず、温度差もうかがえる。