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日中関係考えるシンポ閉幕 共同声明見送り

2015年10月25日 22:31
日中関係考えるシンポ閉幕 共同声明見送り

 日本と中国の関係改善に向けた動きが進む中、24日から中国・北京で開かれていた日中関係の今後を考えるシンポジウムが閉幕した。予定されていた共同声明の発表は見送りとなった。

 今年で11回目となる「東京-北京フォーラム」には、日本と中国の政府関係者や有識者ら120人あまりが参加し、日中関係の今後について議論された。25日の総括報告によると、「日中関係の改善は始まっているが、大きな変化とは言えず、改善への動きを大事にしないといけない」と考える参加者が日中ともに多かったという。

 また、「中国とアメリカの間には様々な分野やレベルで対話のチャンネルがあるが、日中間には少ないのでもっと増やすべきだ」といった意見も、双方から出されたという。

 一方で、当初予定されていた「共同声明」の発表は、見送られた。日本側は「未来志向」の具体的な内容を提示したのに対し、中国側が提示したのは抽象的な内容で、双方の隔たりが大きく、声明をまとめるための時間が十分になかったという。

 また、中国側の主催者が、これまでの英字紙「チャイナデイリー」から、政府直属の機関「中国外文局」に今年から変わったことも影響しているとみられる。