中国外務省 会見で北朝鮮を“異例の”非難
北朝鮮が6日、初めての水素爆弾の実験を実施し、成功したと主張したことを受け、中国外務省の報道官は6日午後に開かれた定例会見で、北朝鮮から実験について事前に通告がなかったことを明らかにした。そして冒頭で、異例のことだが、記者の質問を待たずに北朝鮮を非難する声明を読み上げた。
中国外務省・報道官「北朝鮮は国際社会の普遍的な反対を顧みず再び核実験を行った。中国はこれに強く反対する」
中国は北朝鮮に対し、一貫して核開発を放棄するよう求めており、北朝鮮が前回、2013年に3回目の核実験をして以来、両国の関係は冷え込んでいた。しかし、中国は去年10月、朝鮮労働党の記念行事で最高指導部の1人、劉雲山政治局常務委員を訪朝させ、金正恩第1書記と会談を行って関係改善の意思を示していた。中国は北朝鮮との経済的、政治的な影響力を利用することこそが、国際社会の一員として大国になった中国に期待される役割だと認識しているからだ。中国の関係改善の意思もそうした責任感から生まれたとみられるが、今回の実験がそのメンツをつぶした形になり、今後、中国が経済的な締め付けを強めるなど、強硬な態度に出る可能性もある。