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“孤立”北朝鮮 行動エスカレートの恐れも

2016年1月7日 18:35
“孤立”北朝鮮 行動エスカレートの恐れも

 北朝鮮が6日、「水爆実験に成功した」と発表したことを受け、北朝鮮が主張するように本当に水爆実験だったのか韓国政府はまだ調査中だが、国防省は爆発の威力は前回2013年の核実験の時よりも小規模との見方を示している。

 韓国国防省の報道官「前回の核実験より威力が大きくない点を考慮すれば、実験の成功や失敗、核物質の成分や実験の方式などについて、追加的分析には相当の時間がかかるでしょう」

 国防省の報道官は調査は難航するという見方を明らかにしたが、爆発の威力が小さいことから韓国政府は水爆実験を行ったとする北朝鮮の主張に否定的だ。

 また、核実験の兆候を1か月前には把握できるとしてきた韓国の国防省が今回、北朝鮮の動きを全くつかめていなかったことに批判が高まっている。

 韓国・韓民求国防相「我が軍は最善を尽くしたが、もう少し奮闘する必要がある」

 韓民求国防相は国会議員からの追及に釈明した上で、兆候を把握できなかった理由について「今回の実験は従来の地下の坑道から枝分かれした、さらに先で行われた。必要最小限の装置しか使っておらず確認が難しかった」と説明した。

 このような中で韓国軍は来月にも予定されているアメリカ軍との合同軍事演習のほかに、核実験を受けた追加の演習を検討している。これまで繰り返し演習の中止を求めてきた北朝鮮が反発することは避けられない。

 今後、水爆であってもなくても、核実験を容認できない国際社会と北朝鮮の緊張感は高まるとみられ、孤立を深める北朝鮮が行動をエスカレートさせる恐れもある。