ドイツのケルンで去年の大みそか、通行人の女性が相次いで襲撃される事件があり、移民や難民の受け入れに反対する極右団体が９日、デモを行った。デモでは一部が暴徒化した。

　ＡＦＰ通信によるとデモには１７００人が参加し、一部がビンを投げるなどしたため警察が放水や催涙ガスで対処した。ケルンでは大みそかに移民らが相次いで女性らに性的暴行などを行ったとみられ、ケルン警察は９日、犯罪行為が３７９件にのぼったことを明らかにした。これまでに北アフリカや中東などから来た３２人の容疑者を特定していて、このうち２２人は難民申請者だという。

　メルケル首相はこの日、有罪判決を受けた難民申請者を国外追放できるよう法律改正も辞さない姿勢を示したが、市民の不満は高まっている。