イラン制裁解除後 米大統領が初の声明発表
アメリカのオバマ大統領は17日、イランの核開発制限が確認され、欧米などが制裁を解除してから初めて声明を発表し、イランとの対話を続けることの正当性を訴えた。
オバマ大統領「イランと直接対話することでアメリカの安全を増進できる。我々はその結果を目の当たりにした」
オバマ大統領は「最も重要なのは、戦争ではなく、外交で歴史的な進展を遂げたことだ」と成果を自賛しつつ、イランのテロ支援問題や弾道ミサイルの開発には制裁を続ける姿勢を示した。
アメリカ財務省は同じ日、イランの弾道ミサイル開発に関わったとして、11の個人と団体を新たに制裁対象に指定した。オバマ政権は核合意に基づく成果や、イランとの囚人交換への影響を避けるために、今回の指定を遅らせたものとみられる。
一方、イランのロウハニ大統領は17日、経済制裁解除について、「輝かしい歴史の1ぺージだ」などと述べて歓迎するとともに、制裁下で疲弊した経済の再建を誓った。
経済制裁解除の発表から一夜明け、テヘランの市民の間では、喜びの声が広がっていた。
テヘラン市民「制裁解除はとてもうれしいわ。物価上昇に苦しんでいたから、価格が少しでも下がればいいわ」
別のテヘラン市民「制裁解除でイランのすべての問題が解決するとは思わないけどうれしい。特に若者の失業率などの問題は改善されると思う」
今後、イランの資源の輸出や各国のイラン市場開拓が本格化するとみられている。