北への新たな制裁 実効性“中国がカギ”
国連の安全保障理事会は2日、核実験などを行った北朝鮮に対して、制裁を強化する決議を全会一致で採択した。今回の安保理決議の実効性については、北朝鮮と経済の関係が深い中国がカギを握っている。
今回の制裁で初めて北朝鮮から輸入禁止となった石炭などの鉱物資源は、9割以上が中国向けに輸出されている。北朝鮮との国境の町、遼寧省の丹東では、決議に不安をのぞかせる関係者もみられた。
鉱物資源集積所関係者「たぶん決議の影響は出る。制裁が始まれば物が入ってこなくなる。(Q:生活に影響は?)収入が減るでしょう」
一方、決議の中で石炭などについては、北朝鮮市民の生活に関わる場合、輸入禁止の対象外とされた。「強い制裁で北朝鮮を追い込むべきではない」とする中国側の主張が反映されたものとみられる。
輸入禁止とするかどうかの判断は、各国側に委ねられているため、北朝鮮から多くの石炭を輸入してきた中国が、どこまで厳格に決議を履行できるかが、決議の実効性を左右することになる。